今回は8月10日放送の

世界の何だコレ!ミステリー!?

トップランナーを襲う

謎の現象

を振り返っていきたいと思います。

 

 

痛みはなく、ケガでもない。

 

ケガをしている訳でもないのに、

思い通りに走ることができない。

 

しかもその現象は、多くの選手

知らぬうちに発症していたという。

 

 

2000年4月、当時18歳の

萩原拓也さんは高校生の頃、

1500m走で4分4秒69をマーク。

 

地元秋田では県の代表選手に

選ばれるなど、輝かしい実績を

残し、神奈川大学へ入学。

 

神奈川大学は、1997年~98年の

箱根駅伝を連覇。

 

強い大学というイメージがあり、

プラウドブルーのユニフォームを

着て、箱根を走るという夢が

萩原さんにあった。

 

全国から優秀な選手

集まっていたが、

監督からの期待もあり、

頑張れば1年生で箱根を

走れるかもと、希望を胸に

何度も走り込んだ。

 

入学から5ヵ月、

日体大記録会という

重要な局面を

迎えていた。

 

日体大記録会とは、

日本体育大学で開催される

長距離競技の記録会で、

箱根駅伝へのアピールの場。

 

好成績を残せば、

夢に近づく。

 

その、本番直前の練習中に

今まで感じたことのない

違和感があった。

 

 

   

Sponsored Links

   

 

 

それは普通まっすぐ走るが、

頭の中で着地している足が

内側に入っているという

イメージ。

 

気持ち悪いって思って、

足を見ると、ちゃんと

真っ直ぐだが、顔を上げると

頭の中で内側に入っている。

 

普通に走ってるはずなのに、

脳内では足が内側に曲がり、

ぐにゃんぐにゃんに。

 

不思議なことに

痛みは全くない。

 

歩いている時は、

違和感がない。

 

整体院でも診てもらったが、

整体師のかたにも問題ない

と言われた。

 

だが、2日後に違和感が。

 

そんな時、チームメイトから

途中から変な歩き方を

していたと指摘される。

 

当時、一緒に練習していた

池水さんによると、徐々に肩が

下がり始めるような感じで、

カックンという表現が

合っているのかわからないが、

ちょっと苦しそうなのかな?

調子悪い日もあるのかな?

って感じだった。

 

距離をどんどん踏んでいくと、

フォームがバラバラに

なってきたそうだ。

 

 

萩原さんは自分の走り方が

わからなくなってくる

というか、右足の着地の

仕方が、どんどん

分からなくなって、

怖くて結構強めの

違和感だった。

 

今度は整形外科に行き、

精密検査を受けるが、

レントゲンもMRIも

異常なかった。

 

どの先生も診断結果は

異常なしだったので、

すごくもやもやした

気持ちになった。

 

 

   

Sponsored Links

   

 

 

このままだと、

ケガをするかもしれない。

 

そんな恐怖に苛まれ、

練習をしばしば

休むようになった。

 

周りから見たら、

やる気がないのか、

気持ちが入っていないのか

っていうふうに見えていた

と思うという。

 

誰にも理解して貰えない

もどかしさと悔しさを抱えた

萩原さんは夢の箱根駅伝を

あきらめた。

 

実はこの頃、萩原さんと

同じ症状に悩んでいる

長距離ランナーが日本各地に

存在し、その多くが原因不明。

 

しかし、萩原さんに

症状が出た十数年後、

謎現象の原因が判明。

 

この症状に詳しい

堀内正浩院長に話を伺うと、

長年にわたって骨や筋肉が

原因と考えられてきたが、

最近そうではないことが

分かった。

 

同じ動作を繰り返していると、

脳が誤作動を起こしてしまう

ことがあるという。

 

脳の誤作動とは、

1つの筋肉を動かそうとしても、

2つの筋肉が動いてしまうとか、

そういうことが起きる。

 

脳内では各筋肉に

指令を出す場所が

決まっている。

 

同じ筋肉を動かし続けると、

指令を出す部分が次第に拡大。

 

別の筋肉を動かす部分に

干渉してしまうことで、

意思とは関係なく体が動く。

 

脳が原因だと分かったので、

足を手術するのではなく、

脳の領域に対して焼いたりする。

 

脳に作用する薬を

投与することで改善。

 

2000年代初頭には

広く認知されていなかったが、

萩原さんは走り方の改善で克服。

 

2年間のトライ&エラーで

導き出した走り方が、

つま先着地。

 

ヒールストライク

→かかとから着地

 

フォアフット

→つま先の着地

に変更すると、

意外と症状が緩和される。

 

 

大学4年の時に奇跡の

カムバックを果たしていた。

 

 

   

Sponsored Links