今回は9月20日放送の
ビーバップ!ハイヒール
で放送された
花に隠された生存戦略
を振り返って
みたいと思います。
地球上に存在する、およそ25万種を
超える花には、驚きの生存戦略を
持っているという。
そう語るのは
甲南大学特別客員教授
田中修先生。
田中先生は植物学者として、
数々の書籍を執筆する
植物のスペシャリストで、
何気なく咲いている花々には
次の世代へ命をつなぐ驚きの
生存戦略があると語る。
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ツユクサは花自体が小さく、
朝に咲いて午後にはしおれてしまうため、
受粉できるチャンスが限られているという。
そこでツユクサは、1本のめしべに対し、
6本のおしべを戦略的に配置し、
数少ない受粉の可能性を高めている。
虫を誘い込む構造になっていても
虫が来なかったらツユクサは、
朝咲いて午後にしぼむ時に、
長い2本のおしべがめしべと接触、
つまり自分の花粉で受粉するという。
極限まで他の花の遺伝子を
取り込む他家受粉を考え、
もしそれがかなわなければ
自分の花粉で子孫をつくる
自家受粉するしくみになっている。
ツユクサの生存戦略は、
最悪の場合に備えて奥の手があった。
竹は地下に茎を広げ、そこから新たな
竹を生やし、どんどん本数を増やす事で、
あっという間に竹やぶをつくりあげる。
種子ではなく、地下の茎を使って増えるため、
他の植物と比べ圧倒的なスピードで育つ。
だが、地下でつながっている竹は、
竹やぶ全体が一本の竹であるため、
1本1本の竹は、同じ遺伝子で
同じ性質のため、環境が大きく
変化すると絶滅のリスクを
伴ってしまうという。
そこで竹は絶滅を避けるために、
花を咲かせて交配し、
世代交代を図るという。
花を咲かせ、世代交代するのだが、
そのとき開花した竹は全て枯れてしまう。
竹の生存戦略とは、
子孫のためにあえて滅びる。
田中先生によると、竹の花が
咲くのは100年とか120年と
いわれているが、本当に記録が
残っているのは、孟宗竹の花の周期は、
67年という記録が2件残って
いるのだそうです。
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フクジュソウが虫を呼ぶ方法とは?
フクジュソウは常に、太陽の方を
向いて咲き、花びらがパラボラアンテナ
のような構造になっているため、
花の中央は周囲より5~6℃暖かくなって
虫を誘き寄せているようそうです。
自生地 インドネシア(スマトラ島)の
スマトラオオコンニャク。
直径はおよそ1.5mで高さは3.5m
にもなるという世界最大の花は、
7~8年に一度咲き、わずか2日ほどで
閉じてしまうのだという。
その大きさはアピールポイントとなり、
限られた時間内で受粉するには
良い戦略だがそれだけではなかった。
実は臭さも世界トップレベルで、
蝶・ハチ・鳥などは近づかない。
そんな臭いに寄ってくるのは
フンコロガシで、臭さに反応する
虫を独占しているのだという。
自生地 マダガスカルの
アングレカム・セスキペダレ。
花からは細長い管が垂れていて、
先端には蜜が含まれているという。
管の先にしか蜜が貯まっていない為
虫や鳥には吸うことが出来ない。
唯一、アングレカム・セスキペダレの
蜜を吸う事が出来るのは、
キサントパンスズメガの長い口の
おかげで蜜を独占できる。
この蛾のおかげで
受粉率も大幅にUP!
アングレカム・セスキペダレの
生存戦略は、長過ぎる管で
相手を限定していた。
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