今回は2月25日放送の

ETV特集 

ルポ 死亡退院

~精神医療・闇の実態~

を振り返ってみます。

 

 

前文

 

 

だからもう、どこも行くところは

ないんだって言われた。

 

病院に問い合わせたところ、院長

男性に「透析を受けるよう一生懸命

説得した」と主張している。

 

 

当時、病院は男性に対し、

医療保護入院という強制入院の

手続きを行った。

 

医療保護入院とは、家族

いる場合にはその同意をとる

ことが法律で義務付けられている。

 

男性の手続きの記録にはがいるが、

音信不通のため、市長の同意で

入院させたと記されている。

 

男性の姉によると、いま初めて

手続きの紙を見たそうで、

音信不通っていうのはちょっと

あり得ないと思いますね。

 

は7日にの市役所の担当の

ケースワーカーさんから

滝山病院の方に前日に

強制入院させました」という

お電話をいただいた。

 

6日に強制入院させておいて、

7日に電話があるってことは

は音信不通ではないっていう

ことですよねと語った。

 

 

   

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家族の同意がないにもかかわらず、

なぜ医療保護入院の手続きが

盗られたのか?所沢市に取材を

申し込む。

 

所沢市健康管理課 小野寺健さんは

できないです、原則できないですね。

 

まぁ できないが、一番に出ている

んですけれども行方が知れなかった

時についてはできるっていう

規定ですね。

 

個別の事案になってしまいますので、

その時の状況だとか個人情報が

深く関わってくる所になりますので、

大変申し訳ありませんが、ちょっと

ご回答し兼ねるという所になりますので、

そこはご理解頂ければと思います、とのこと。

 

男性の入院生活は

3年8か月にも及んだ。

 

 

生活保護を担う行政が、

滝山病院を頼っている実態。

 

滝山病院に多く送っていた

自治体でケースワーカーを

務めていた男性によると、

生活保護の窓口では

滝山病院という単語は

よく聞く名前。

 

福祉事務所のケースワーカーは、

業務が過大になって疲弊している状態。

 

精神科の患者さんはそれだけ濃厚な

支援が必要な方ですから、行き場が

ない人を福祉事務所がどうするかと

いうことで対応に困難を極めますから、

そういった意味では入院させて、

そのままお付き合いが薄い状態で

入れっぱなしだから、

有り難い病院だな、と。

 

 

   

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一方、生活保護受給者を

入院させることは、病院に

とってもメリットがあると

話す専門家もいる。

 

国の社会保障審議会の委員

でもある明治大学の岡部教授は、

生活保護費は公費で賄われて

おりますので、安定した

収入が得られる。

 

医療費がとりっぱぐれる

ということはない。

 

現在、国の生活保護費は

およそ4兆円。

 

その1割にあたる4000億円が、

精神科・神経科での入院費。

 

こうした状況を生み出した

背景には、病院と行政。

 

双方の姿勢があると、

岡部教授は指摘する。

 

 

1984年 報徳会宇都宮病院で

看護師が鉄パイプで暴行を加え、

患者2人が死亡する事件が発覚。

 

無資格での診療行為なども

明らかになり、逮捕者が続出。

 

病院は今も存続。

 

去年からは強制入院をめぐる

新たな裁判も行われている。

 

2020年3月には神戸市にある

神出病院で患者への

集団暴行事件が発覚。

 

看護師ら6人が逮捕され、

有罪となった。

 

病院関係者によると、

入院患者のおよそ3割が

生活保護受給者。

 

関西一円から患者

受け入れていた。

 

第三者委員会の報告書によれば、

病院では虐待や違法な身体拘束が

横行。

 

入院中に死亡する患者

4割を超える年もあった。

 

さらに、前理事長に8年で

18億円にも上る報酬が

支払われていたことも。

 

 

   

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