今回は、NHKスペシャルで放送された
人体 神秘の巨大ネットワーク
第一集 腎臓が寿命を決めるを
振り返っていきたいと思いますので
宜しくお願いいたします。
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京都大学iPS細胞研究所の所長の
山中伸弥先生出演されていました。
山中先生は、1日におしっこを
1~2リットル排出しているが、
実際の腎臓の中では18ℓの
尿を作っているという。
腰の少し上にある握り拳ほどの
小さな腎臓は世界中の研究者達が
今、熱い視線を送っている注目の
高い臓器なのだそうです。
腎臓は人体の司令塔の役割を果たし、
常に全身の臓器に向かって
メッセージを伝える物質を
出し続けている。
尿を作る以外の沢山の
仕事をしている
腎臓の役割とは?
アメリカのフラッグスタッフは、
標高2,100mで日本代表の水泳チームが
長年に渡り高地トレーニングを
行ってきた。
今回、協力して頂いたのは、
金藤理絵選手で、東京五輪を
目指す次世代のアスリートを
連れてやってくる。
酸素が薄い高地で泳ぎ終わった
直後の体の中の酸素量を測らせて
もらうと、平地なら96%~99%が
正常だが、アスリートたちの値は
80%台という通常ではありえない数字!
これは、体の中が酸欠状態に
なっている証だった。
ところが、2週間後にアスリート達の
体に十分な酸素が行き渡り始めた。
これが高地順応。
その中で鍛えられているのは、
腎臓である事に、アスリート達も
気が付いていない。
運動生理学者の
ダニエル バーグランドさんによると、
高地で体に酸素が足りなくなると、
腎臓が反応し、EPOと呼ばれる
小さな粒が他の臓器に
酸素が欲しいとメッセージを
伝えているのだという。
EPOという物質が血液の
流れに乗って全身へ広がって
骨に入っていく。
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骨には血液が出入りする穴があり、
内部の空洞で血液が作られている。
すると、酸素を運ぶ赤血球の増産が
はじまり、赤血球が増えると、
全身の筋肉により多くの酸素が
届くようになるため持久力もあがる。
金藤選手の赤血球データで、
金メダルと獲った時、
競技人生で最大の値を
記録する事ができた。
その立役者は腎臓だった。
日々の生活の中でも腎臓は、
常にメッセージ物質を出し続け
全身の酸素濃度を
コントロールしている。
これまで人体のメッセージといえば
脳が司令塔になり、他の臓器は
従っているだけと考えられていたが、
実際は腎臓があらゆる臓器へ
メッセージとなる物質を出し、
他の臓器と いわば
直接会話している事がわかってきた。
体内に情報ネットワークがある。
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臓器から臓器へメッセージ物質を
運ぶ回線は、全身に10万km
あるといわれる血管網。
その血管がひときわ密なのが
腎臓で、ネットワークの要として
命の根幹にかかわる数多くの
メッセージ物質を出し
体の中をコントロールしている。
EPOは、日常生活でも
少しずつ出ていて、腎臓が
EPOを作れないと重度の貧血
になってしまう。
高血圧、脳卒中や心筋梗塞が原因で、
世界では10億人以上が悩まされている。
ドイツのライブチヒ心臓センターでは、
最先端の医療で、重度の高血圧に
悩まされ、前の病院では打つ手がないと
いわれた人もここを訪れている。
血圧を下げる薬を何種類も同時に
飲んでいたが、全く効果が現れず
薬を飲んでも血圧の上が200や
215の時もあった患者さんの
重症な血圧を一気に治す
画期的な治療が始まっている。
それは、外科手術で
担当の医師は心臓の専門医で
手術する場所は腎臓。
太ももの血管から腎臓に導く
血管の内側から熱を加えて
神経の一部を焼き切る
腎デナベーション手術。
これで血圧が下がるのは、
体内のネットワークの要の
腎臓は、血圧を監視し
コントロールする役割もある。
そのために腎臓が全身の血液に
送っているのはレニン。
レニンの放出をきっかけとして、
全身の血管に変化が起こり
血圧が上がる。
腎臓はレニンの量を常に変化させ、
血圧を絶妙にコントロールしている。
ところが、高血圧患者の多くは、
腎臓がレニンを出しすぎている
事がわかり、それを手術で正常に
治せば血圧を下げられるのも
わかってきたのだそうです。