今回は12月6日放送の
世界まる見え!テレビ特捜部
○○よりマシSP
を振り返ってみたいと思います。
ガーナには世界中から善意で
いらなくなった古着が送られて
きているが、古着のおかげで
助かったという人もいれば、
くれない方がマシと言う人も
いるという。
ガーナ共和国の港には欧米諸国の
慈善団体から毎日、大量の荷物が
送られてくる。
それは誰かが一度、
袖を通した古着を
貧しい人たちに
配布されると思うが、
大間違いで、寄付された
古着のほとんどが売り物に
なっているのだそう。
善意によって集められた
古着の販売がガーナでは、
ビッグビジネスに
なっているらしい。
そんな古着に対して、
怒っている人たちもいる。
ガーナ共和国に送られてくる
古着の数は毎週、およそ1,500万着。
船から降ろされると、
首都 アクラにある
カントマント市場へ
運び込まれる。
この古着を卸売業者が
コンテナを丸ごと購入し、
それを小売業者が買い取り、
市場で再販売するらしい。
カヤエイと呼ばれる
ヘッドポーターの女性は、
卸売倉庫の古着を
市場の店まで運ぶのだが、
袋の重さは50㎏以上になる。
この仕事は全身のパワーが勝負で
めっちゃ疲れるし、とくに首が
すごく痛くなるけど、
1日で20ガーナセディ(約400円)
くらい儲かるという。
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その他に、古着のシワをアイロンで
伸ばしたり、ほつれを直す人達もいて、
ガーナの古着ビジネスは過去20年で
急発展し、多くの仕事を生み出す。
古着ビジネスで成功をつかんだ
小売業者の男性は、うまくやれば
年間60万ガーナセディ(約1100万円)
くらい儲かり、古着御殿を建て、
子どもたちには欲しいものを
何でも買っている。
これも古着を送ってくれる
欧米の人たちのおかげだと話す。
しかし、古着ビジネスは
リスクが高いらしい。
輸入されてくる古着は
袋詰めにされているため、
どんなものが入っているか
わからないようだ。
あたりをひけば儲かるが、
はずれを引くと大損に。
オーストラリアから送られてきた
古着をチェックしていた卸業者は、
古着にシミがついていたり、襟元が
汗で黄ばんでいるはずれの服が
入っていて、アフリカ人をバカに
していると憤る。
売り物になるのは
200着中、7着だったから。
ある日、品質の良い古着が
届いたというウワサが流れ、
小売業者が集まり、
古着の争奪戦が勃発。
それはまるで、バーゲンセールに
群がる人たちのよう。
市場では古着の争奪戦が
繰り返されている。
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また、小売業者から古着を
安く買い、遠く離れた村まで
売りに行く古着の行商人の
女性がいる。
古着はガーナの田舎の村でも
人気で、市場まで来られない
村の女性たちは行商人の女性が
来るのを心待ちにしている。
行商人の女性は質の良いものを
仕入れたら、仕入れ値が2倍で
売ることができると言うが、
古着ビジネスに不安を感じている。
それは、年々送られてくる
古着の質が悪くなってきているため。
夜の市場で客足が途絶えると、
清掃が始まる。
すると、路上のあちこちに
売り物にならない古着が
大量に捨てられている
光景が広がっている。
中には、捨てられた古着を
集めて売る者もいるが、
毎日大量の古着ゴミが出る。
廃棄物管理責任者の男性によると、
送られてくる古着の40%近くが、
ゴミになっているという。
その数は毎週、約600万着あり、
ゴミ処理場に運ばれる。
その埋め立て地は本来、
首都 アクラの生活ごみを
15年間にわたって
処理できる予定で作られたが、
古着のせいで5年でいっぱいに
なってしまっている。
一刻も早く処理できる場所を
見付けなくてはいけない。
雨季になると市場で捨てられた
古着が雨に流れ、排水路を
詰まらせてしまい、大洪水を
引き起こす。
その古着は海に流れ込み、
海を汚し、生態系を
破壊してしまう。
ガーナの繊維廃棄物の
調査を行っている女性によると、
海の中から長く絡まった衣類が、
漁船のモーターに巻き付くので、
地元の漁師たちが漁に出れない。
砂浜に埋もれた古着を
掘り出すのも一苦労。
古着は化学繊維が
使われている事が多く、
土にかえるのに
何百年もかかる。
深刻な環境汚染を
引き起こしている。
ゴミ処理場がいっぱいになると、
古着はスラム街に捨てられ、
何の罪もない人たちが古着のゴミと
隣り合わせで生活していかなければ
ならない。
古着は毎日のように焼却処分され、
その黒煙がスラム街で暮す人たちの
健康を脅かしている現実が。
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