今回は、1月24日放送された
カズレーザーと学ぶ。
集団心理
を振り返って
いきたいと思いますので
宜しくお願いいたします。
最新のゴリラ研究から見た
集団コミュニケーション進化論
元京都大学総長
総合地球環境学研究所
所長 山極壽一先生は
40年以上ゴリラを研究し続ける
霊長類学の世界的権威。
人はなぜ、群れるのか?
進化の過程から見えてくる
いい集団の作り方を学ぶ。
ゴリラというのは人間と共通の
祖先を持っている。
ゴリラを通じて、
現代人の行動の由来がわかる。
ゴリラはだいたい、10~15頭の
家族のみで行動。
チンパンジーは家族がなく、
共同体のみ。
家族的集団と共同体的集団
というのは編成原理が違う。
家族→見返りを求めない
共同体→見返りが必要
人間は家族と複数の家族を含む
共同体という二層構造を持つ
唯一の社会だという。
この二層構造こそが、
人間の脳に劇的な変化を起こした!?
二つを両立させるのは、
高い能力が必要!
人間の脳はゴリラの3倍も大きい。
人間の脳が大きくなったのは、
集団のサイズが大きくなったから。
仲間同士の関係をよく記憶して、
頭に抑えておく方が
生き延びる確率が高くなる。
集団を大きくし社会が複雑化
脳が成長
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ヌーやバッファローは烏合の衆で、
動きは同調しているが、お互いの
関係性は認識していない。
イギリスの人類学者 ロビン・ダンバー氏は、
たとえばニホンザルとかチンパンジーが
どのくらいの大きさの集団で暮しているか
その平均値を出して、脳の大きさと比べたら、
大きな集団で暮すサルや類人猿ほど脳が大きい
ということがわかった。
現代人の集団サイズの上限は150人
山極先生によると、
人類は生き残るために複雑な
構造の社会を作り上げた結果、
脳が成長。
40万年前、150人という集団規模に
到達して以来、脳の成長がストップ。
この150人が人の顔を覚えられる
人数の限界と言われている。
1万2000年前に農耕牧畜が始まり、
そこから集団サイズは急速にした。
文明時代には何千人という巨大な
文明が築かれたが、人間の脳は
大きくなっていない。
脳の大きさと集団規模の
相関関係というのは人類の進化の
どっかで脳は大きくなる必要が
なくなってしまった。
それは、言葉を喋ることによって、
脳に記憶を溜めておく必要が
なくなったから。
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言葉はシンボルで言葉に記憶を
付与しておけば、脳に溜めなくてすむ。
言葉は気持ちを
伝えるものではなく、
情報。
コミュニティー同士が言葉によって、
情報によって繋がることはできる。
でも今、言葉によって繋がりを
作れていても、本当に信頼できる
関係を作れていないと思っている
山極先生。
みんなが集まっているような気持で
いるかもしれないが、実は互いに
助け合っていないし、本当に人々が
信頼し合って集まっているとはいえない。
我々は信用社会を築いてはいない。
現代人は言葉に過度に頼り過ぎており、
炎上やデマ、フェイクニュースなどが
蔓延し、信頼で成り立つ社会が
築けなくなっている。
そこで今、言葉を使わずに
社会を築いてきたゴリラの
コミュニケーションがヒントに
なっていると話す。
身体を使わないと、言葉によって
つながりを作れていても、
共鳴するような集団は作れない。
頷きや共鳴は同調。
ゴリラは10~20㎝くらい
顔を合わせてじっとしている。
それは身体を1つにして、
意思を通じ合わせようと
していると思う。
相手と自分が何かをしたい時に
身体を1つにする必要があるから
近づく。
ゴリラと同じように顔を近づけ合う
コミュニケーションを人間が
している例は、赤ちゃんとお母さん。
お母さんは赤ちゃんを抱いて、
赤ちゃんに自分のことをわかって
欲しいために顔を近づける。
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