今回は2025年7月22日放送の
ザ!世界仰天ニュース
真夏の危険SP
を振り返ってみたいと思います。
体にいいはずが
まさか命の危機
ある暑い夏の日、
風邪気味だという
男性が病院に来た。
診察したのは、
おおはま糖尿病・腎クリニック
大濵医師は命に関わる可能性も
あるという。
それは、あるものの食べ過ぎ
だったが、医師も気づきにくい
症状だった。
2007年8月 沖縄県名護市。
40代の男性が診察を受けに
やってきた。
症状が出始めたのは
2週間前から風邪っぽくて、
食欲もあまりなく、喉も乾く。
体を動かすのもつらいという。
医師は夏バテによる
脱水症状かもしれないと、
点滴で様子を見ることに。
その時、男性の口から
果物が腐ったような
甘酸っぱいにおいがした。
医師はこのことから
ある症状を疑い、
採血もおこなった。
採血から20分後、
通常 検査結果がでるまで
1時間かかるが、
異常があった場合はすぐに、
連絡が来るようになっていた。
健康な男性の血糖値は100前後だが、
あの男性の血糖値は1,150だった。
血糖値とは、血液中に含まれる
ブドウ糖の濃度。
健康な人と比べ、血糖値が
10倍以上高いというのは、
血液中に糖分が溢れた状態。
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血管に負担がかかり、
体のバランスが崩れ、
放置すると命に関わる。
糖尿病かも?
人は食事から得た糖を
エネルギーに変えて活動している。
その糖を体内へ取り込む役割を
しているのが、膵臓から分泌される
インスリン。
糖尿病になると、インスリンが
働かなくなり、糖をエネルギーとして
利用することが困難になる。
糖尿病は1型と2型で原因が
全く異なり、90%以上を
占めるのが、2型糖尿病。
2型糖尿病の主な原因は、
食べ物や運動不足など、
生活習慣が原因。
男性の血中のケトン体の
量を示す数値も
平均の10倍だった。
ケトン体とは、血液中の糖を
エネルギーに変えられない時、
生命を保つため、脂肪を
分解してできるエネルギー。
2型糖尿病の場合は、
ここまでケトン体が
増えることは考えにくい。
ケトン体が増えると、
口臭や尿から
甘酸っぱいにおいが
出ることがあった。
この状況から大濵医師の診断は、
1型糖尿病の可能性があるとした。
1型糖尿病は生活習慣ではなく、
何らかの原因で自己免疫細胞が
膵臓を攻撃し、破壊するため、
インスリンの分泌が
できなくなる病気。
これは、生涯に渡り、インスリンを
使用しなければならない。
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男性はすぐにインスリンが
投与され、そのまま入院。
このまま血糖値が順調に
下がらない場合、何かの感染症を
引き起こしている可能性がある。
翌日、採血の結果を確認すると、
1000を超えていた血糖値が
半日で改善していた。
さらに、抗GAD抗体は陰性。
他にも検査結果に目を通すと、
男性は1型糖尿病ではなかった。
大濵医師の頭によぎったのは、
当時 世の中的にはあまり
知られていない病名。
それは、最近注目されている
ペットボトル症候群。
それは、甘い飲料を
大量に飲むことで、
血糖値が上昇し、
倦怠感や意識障害を
引き起こす症状。
男性に確認するが、
甘い飲み物を飲んでいないという。
だが、男性は風邪気味で
食欲がなかったので、
何か栄養を取らなければと、
大好物のみかんの缶詰と
キンキンに冷えた
アイスクリームを食べていた。
シロップまで飲み干した。
これを、朝・昼・晩に
2週間食べていた。
医師はこれが原因だと確信した。
インスリン治療を施し、
1週間の入院をした男性は
無事に退院。
半年後には、インスリン治療が
なくても血糖値のコントロールが
できるようになったという。
熱中症予防のため、
炎天下にスポーツドリンクなどを
飲むことが多いが、
過剰な飲み過ぎには注意を。
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