今回は7月5日放送の
ビーバップ!ハイヒール
常識が覆る料理の新法則
を振り返ってみたいと思います。
プロの料理が
美味しい理由は、すべて
科学で説明できると
水島弘史シェフはいう。
宝島社
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常識を覆す料理本を出版している
水島シェフは、料理には
ちゃんとした訳があり、こうするから
こういう事が起きるという、科学的に
説明できる時代になってきたと話す。
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炒めた肉の油は捨てる
肉を焼くと最初に出てくる肉汁に
タレを加えてソースを作る人が多いが、
最初に出てくる肉汁は、灰汁で
捨てなければいけないものだという。
最初に出てきた肉汁は拭き取るが、
後から出てきた肉汁は使う。
実際には、臭みやえぐみがほとんどで、
鍋やしゃぶしゃぶでは取り除く。
ソテーでも、同じように取り除き、
新しい油を入れ直すのが良い。
野菜炒めは弱火で10分
野菜炒めは強火の
短時間一気に炒める
のは間違い。
野菜の細胞は、65~70℃で
壊れはじめ、それ以上温度が
上がると水分が失われていく。
そのため強火で急激に熱を加えると
野菜の細胞が破壊され、中の水分が
ほとんどなくなってしまう。
これが家で作る野菜炒めが、
ヘナヘナ、ベチャベチャになりやすく
なってしまう原因。
科学的に正しい作り方は、
冷たいフライパンに野菜を盛りつけ、
上から油をかける。
そのまま弱火で10分!
必ず冷たいフライパンから
ゆっくり加熱していき、
熱が入り始めたら軽く混ぜながら
10分するとシャキシャキな
歯ごたえを残したまま野菜の
旨みのあるものができる。
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水島流 科学的な包丁の使い方
包丁で大事なポイントは、
刃の鋭さではなく、カーブを
滑らすように動かして切ること。
それを意識する事で、柔らかい
食材を傷めることなく切れる。
チキンソテー等の肉料理を作る際に、
肉を焼く前にフライパンを強火で
熱すると、肉の旨さが半減してしまう。
フライパンの表面は、強火で急激に
加熱すると、表面のたんぱく質が壊れ、
中の水分が出てしまう。
すると、あっという間に縮むだけでなく、
中の水分は蒸発し、肉はパサつき
固くなっていく。
肉の縮みを最低限に抑える為には、
冷たいフライパンに乗せてから、
弱火でじっくり焼くと良い。
40℃までは肉にとって常温で、
45℃になると動物の体温を超える為
肉のたんぱく質が少しずつ壊れ始める。
肉を焼く時の美味しさのポイントは、
45℃から50℃をいかにゆっくり
通過するかにあり、45℃を超えると
筋肉が収縮をはじめ、水分がでる。
それが肉の老廃物であるアクだが、
45~50℃は、アクがでる一方で
味が染み込みやすくなる肉料理の
ゴールデンゾーン。
強火でこのゾーンを一気に
こえてしまった肉は、細胞が
壊れてしまうため、肉汁が溢れ出し
美味しそうに見えるが、せっかくの
旨みを逃がしてしまっているという。
低温からゆっくり焼き上げると、
細胞が壊れていないため、
肉汁を閉じ込め、旨みたっぷりな
ジューシーなチキンに仕上がる。
これは肉全体にいえる事で、
トンカツも冷たい油から揚げる。
トンカツの科学的な揚げ方は、
冷たいフライパンに1cm程
サラダ油を入れてトンカツを投入。
肉にかぶるまでオイルを入れ
弱い中火にかける。
じっくりと熱し、100度を超え、
周囲が白っぽくなり泡が出たら、
火を止めて裏返す。
そのまま10分置く。
一度取り出した後、油を200℃以上に
加熱し、最後に40秒揚げれば、
旨みを閉じ込めたジューシーな
トンカツが完成する。
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