今回は5月19日放送の
クローズアップ現代＋
遺族たちの胸の内…
新型コロナ最期の日々
何を生きる支えに
を振り返ります。
新型コロナウイルスでかけがえのない
家族を亡くした遺族は、どんな日々を
過ごしているか？
3ヵ月前に休業した美容室を
先週ようやく再開させた女性。
いつも笑顔を絶やさず、ケンカも
したことがなかった夫は、感染が
分かって病院で隔離されたために
最期を看取ることも出来なかった。
女性にはまだ、実感が
わかないという。
お骨を見ているのに、
どうしてもまだ帰って来るような
気がしている。
頭では分かっているが、
受け入れられないでいる。
夫の支えを受けて続けてきた
美容室を再開させたい気持ちを
抱きながらも周囲の目が
気になってしまうそう。
特別な目や、偏見の目で
みられるんじゃないか？
何度も閉店しようかな？
と、社会の目を気にして
閉じこもる遺族。
この女性は最近になってようやく
周囲のささやかな気遣いに
励まされるようになってきたと話す。
大変な思いをされましたね。という、
手紙をそっと入れてくれた方がいて
本当に嬉しかった。
何気なくちょっとした挨拶が出来る、
そういうことにはなっているから。
私たちの隣で、人に語れない思いを
抱き続けている遺族たち。
私たちへの問いかけ。
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誰にも言えない遺族
関東地区に住む50代女性は先月、
80代の母親をコロナウイルスによる
肺炎で亡くしていた。
それから1ヶ月後、母の死を周囲に
伝えることなく、暮している。
最近では、姿を見なくなったと
言われたので入院している事に
している。
ただ、今までしなかったお線香の
ニオイがするので世間では何か
あるという風には思われていると
感じているそうです。
向こうも「コロナだったんだ」
みたいに不快な気持ちになるので
言わない方がいい？
両親と夫と子どもの5人で暮していた
女性は毎朝、両親がお昼に食べるお弁当を
作ってから仕事に向かうのが日課だったが、
4月の上旬にその日常が突然断たれてしまう。
母親が38度を超える発熱が続き、血たんが
出たため、救急車を呼んだが母親は
凄く嫌がったという。
この直後から女性は、
新型コロナウイルスの
残酷さを知ってしまう。
肺炎を発症していたために
母親は即入院し、新型コロナウイルスに
感染していたことが確認された。
女性とその家族は濃厚接触者となり、
全員自宅から出られず、母親を
見舞うことも出来ない。
母親が戻って来ないという覚悟も
その時は無く、死ぬとも思って
いなかった。
ところが入院から6日後、
病院から電話で母親が
息を引き取ったという
連絡が入る。
女性は母親の遺体と
対面することさえ出来ず、
誰一人立ち会えないまま
火葬された。
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亡くなって4日後、遺骨となって
母親は戻ってきたという。
濃厚接触者だった家族は、
葬儀会社の人に感染させるリスクを
避けるために遺骨は玄関に
置いてもらうしかなかったそうです。
女性は今でも母親が死んだとは
思えないから泣けない。
家から救急車に乗った事しか
見ていないし、弱ってく姿も
見ていない。
やつれているのかもしれない、
苦しんでいた顔も無い。
だから多分わからないし、
心の整理がつかない。
治療にあたった医師は、
家族にとって看取りのプロセスは
大切だと理解しながら院内感染の
防止を”優先せざるをえない”という。
亡くなる前に患者さんに声を掛けられた
手を握ってあげた。
そしたら亡くなった方が
少し笑ってくれたとか、
涙を流してくれた。
ところが非常に後から残る
ものであって、そういう事が
出来ないのが今回のコロナ
ウイルスの感染者の非常に
辛いところだという。
我々も未知の感染とたたかってるし、
ご家族も本人もそうだし、その辺りが
過去にないので非常に難しい。
新型コロナウイルスの新規感染者は今、
減少傾向にあるが、一方で亡くなる人は
毎日のように10人を超えているそうです。
その中で多くの遺族が、
このウイルス特有の死に
直面して、最後の時間を
共に過ごせなかった苦しみを
抱えている。
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