今回は9月5日放送の
世界一受けたい授業
松本流 人の心に刺さる日本語
を振り返ってみたいと思います。
いま、若者に昭和歌謡が大人気⁉
1970~80年代に発売された日本の
昭和歌謡は、シティポップと呼ばれ、
CDショップには専用コーナーがある。
火付け役の一人は、韓国人DJ
ナイト・テンポさん。
中でも若者たちが熱唱していたのは、
1975年発売の太田裕美さんが歌っていた
木綿のハンカチーフ。
時代を超えて愛される曲。
作詞したのが今回の特別講師、
松本隆先生は作詞活動が
今年で50周年。
これまで手掛けた歌詞は2,200曲で、
シングルレコード、CD売上およそ
5,100万枚という天才ヒットメーカー。
松本流 人の心に刺さる日本語を
教えてくれるのは、「声に出して
読みたい日本語」著者で明治大学教授
齋藤孝先生。
松本流独特の日本語表現
1970年に大滝詠一さんを筆頭に
ロックバンド はっぴいえんどを
結成してドラム担当だった
松本先生だがはっぴいえんどを
解散後、作詞家としてヒットを連発。
シングル1位獲得作品数は、
およそ50曲。
松田聖子さんの赤いスイートピー
の歌に使われている心の岸辺。
齋藤先生曰く、本来は心に岸辺
というものはないのですが、
恋をしている時の現実と幻想の
境い目を心の岸辺という言葉で
表現していて、より想像力を
掻き立てられるという。
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ピンクのモーツァルトでは、
恋をした時の胸の高まりや
音楽が流れる心情を
ピンクのモーツァルトと表現した。
小麦色のマーメイドでは、
♪わたし裸のマーメイドと
歌っているが、
マーメイド=人魚には足はない
あれ、っと思わせるのが
上手いと齋藤先生。
松本先生は小学生に、
「人魚に足はないのに、
何で裸足?」と、言われた
事があり、適当に返したという。
続けて、マーメイド(人魚姫)は、
アンデルセン童話で、デンマーク
なんで元々、小麦色のマーメイドは
いないという。
普段はメモはせず、タイトルとかは
良く思いつくけど、1週間ぐらい
放っておいて、まだ覚えていたら
使うという松本先生。
松本先生の作品で今、若者世代に
大きな支持を得ている曲は、
松田聖子さんの瑠璃色の地球。
日本アカデミー大賞受賞の
「打ち上げ花火、下から見るか?
横から見るか?」で、広瀬すずさん
演じる主人公 及川なずなが
歌って話題になった。
元々は、社会問題化していた
環境破壊を食い止めようと
訴えた歌詞だが、コロナ禍に
苦しむ今のために書いたもの
ではないかと思う程、歌詞が
心に響くと若者のを中心に
共感を得ている。
♪朝日が水平線から矢を放ち
二人を包んでゆくの
希望に満ちた素晴らしい表現、
選ばれているのが美しすぎると
斎藤先生は語る。
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木綿のハンカチーフの歌詞は、
都会に旅立つ彼と、田舎で待つ
彼女の手紙のやり取りのように
描かれている。
見間違うようなスーツを着た
僕を見てくれと写真を送ってきた彼。
でも、彼女は草に寝ころぶあなたが
好きだったのと言う。
ある日、彼はもう君の待つ
田舎には帰れないと別れを告げる。
すると彼女は、最後に涙拭く
木綿のハンカチーフをねだる。
男女の視点が分かれている
構成がとても面白いという
斎藤先生。
松本先生によると、木綿というのは
キレイな日本語なのに、僕が歌に
しないと消えちゃうと思って
木綿と言う言葉を使ったそうだ。
当時、木綿という言葉は死語で
雑誌とかはコットンと言っていた。
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