今回は10月7日放送の
雨上がりの「Aさんの話」
~事情通に聞きました!~
知っているようで知らない
“世界遺産の真実”
を振り返ってみたいと思います。
メッセル・ピットの化石地域(ドイツ)
ベルリンの近代集合住宅群(ドイツ)
明治二本の産業革命遺産
三重津海軍所跡(日本佐賀県)
これらの風景は、すべて世界遺産。
一見、そうな風景には見えない
原っぱやマンションにみえるが、
それぞれに歴史的価値や
保護すべき景観などの
細かい理由があるそうです。
世界遺産の真実とは一体?
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現在、世界遺産の総数は1073で、
日本だけでも21あるという。
世界遺産の選考の裏側とは?
事情通Aさん
世界遺産検定マイスターで、
芸人でもある畠山健さんによると、
世界遺産にはグレーな部分が
多くあるのだという。
そこには、世界遺産の選考に
絡むおカネの話が!
世界遺産検定マスターの試験問題には、
アイスランドにある世界遺産
「シンクヴェトリル国立公園」。
そこでかつて行われていた世界最古の
議会といえば何?などの問題が出るという。
ちなみに答えは、アルシング。
世界遺産の成り立ちについて考えると、
グレーの部分がわかる!
エジプトでダム開発が持ち上がり、
ヌビアの遺跡群が水没の危機になり、
ユネスコが世界各地に遺跡の保護を訴えた
のが世界遺産条約のはじまりなのだという。
そして、各国から保護してほしい
環境や遺跡の申請を募り、
認定されるようになった。
ところが現在では、
世界遺産の意味が
変わってきているというのです。
世界遺産に認定されると莫大な
経済効果があり、認定されることが
観光名所としてのお墨付きみたいな
感じになってしまっている。
実際、2014年に登録された
富岡製糸場と絹産業遺産群の
観光客が登録前が30万人から
130万人に増えた。
2017年度の世界遺産推薦候補の
百舌鳥・古市古墳群(大阪府)が
登録されると経済効果が
1000億円!?と言われている。
そのため各国では、
世界遺産の数を増やそうと
競いあっているというのです。
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姫路城が世界遺産に選ばれた理由は、
美的完成度に優れ、世界的にも
類を見ない木造建築である事や、
当時の建築物が良好に保存されていて、
防御に工夫した日本独自の城郭の
構造を最も良く示している事。
狭間(攻めて来る敵を鉄砲や弓矢で
狙う為の穴)と呼ばれるものが、
姫路城には1000個ほど残されている。
姫路城の防御の工夫として、
大人数で攻めて来ても、
道が曲がりくねっていてスピードが
出せなくする事や、徐々に道幅を狭くし、
敵の足を止めさせる狙いがあった。
その先にあるにの門は、わざと
天井が低くなっていて、天井の板を
上に居る人が外して、上から
槍で刺してくる事もあったんだとか。
壁の至る所に作られているでっぱりは、
石落としと呼ばれ、敵が侵入してくると、
石や熱湯をかける為にある。
水一門を抜けた後に、天守閣直前を
下り坂にして、敵に道を間違えたと
勘違いさせる工夫をしている。
城内に入ると、実際は330畳くらいの
千畳敷きと呼ばれる広い空間がある。
姫路城は金属に見えるような六葉釘隠しも
木で作られているほどの
木造建築の最高峰である。
17世紀初頭の土木建築物が良好に
保存されている事なども世界遺産登録の
ポイントになっている。
文化遺産には、ICOMOSと呼ばれる
審査機関が、登録に相応しいかどうかを
確かめに来るが、お金と人手不足で
世界遺産の視察に1人で来る事もあり、
今年の9月に長崎県の
潜伏キリシタン関連遺産の現地調査は
1名だけだったようです。
特に日本は世界遺産に
登録されやすい!?
ICOMOSやIUCNが世界遺産に
相応しくないと言っても、委員会の
3分の2の国々が賛成すると、登録される。
日本は世界各国に援助金を
あげているため、世界遺産委員会でも
味方になってくれる国が多いから。
2018年には、アメリカがユネスコから
脱退する動きがあるようで、
そうなるとユネスコでの
日本の発言力がより大きなものになり、
日本は今よりも登録しやすくなるかもしれない。
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