今回は5月3日放送の
ビーバップ!ハイヒール
究極の人間ドラマ
”裁判”傍聴記
を振り返って
みたいと思います。
裁判は人間臭さが溢れる劇場、
そんな裁判所で巻き起こる
究極の人間ドラマを教えて
くれるのは、ライターの
北尾トロさん。
北尾さんの傍聴を始めて16年、
傍聴記は映画や漫画化されている。
16年も続ける理由について
北尾さんは、面白いからだという。
想像もつかないような動機、
事件の展開に何故こんな事が
起きたのか想像が膨らむ
事件が起こるので
やめられないという。
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殺意を呼び起こした一言
被告人 32歳女性 罪状:殺人
被害者は、家庭内暴力を繰り返した
夫と口論になり、包丁を渡されて
挑発された被告人が被害者を刺殺した。
被告人は、事実を認めていて、
争点は”殺意の有無”だった。
刃渡り15cmの包丁に対し、
傷の深さは15.5cmあった事は
手加減しなかった殺意があった
証拠だと検察は主張した。
それに対し弁護人は、
気がついたら刺してしまって
いたと殺意を否定した。
中学卒業後は、美容師を夢見て
自立していたが、一度目の
結婚で挫折を味わっていたようだ。
離婚後は、風○店で働いて貯めた
お金で上京し、28歳で2度目の
結婚をした被告人だったが離婚。
3度目の結婚に幸せを求めるも、
同棲初日から夫の暴力が始まり、
耐える日々だったとされる。
夫に恵まれない、被告人が
夫から逃げるために起こした事件
だと思われていたが、検察側の
被告人質問で、被害者は包丁を
渡した時、何と言ったのか聞かれた
被告人は、お前とはもう別れる、
刺すなら刺せと言われていたという。
検察は、被害者が包丁を寝室に
持ってきたのは事件の日が
初めてか訊ね、違うとわかると
刺してみろと言われたのも
今回だけではなかったか
問いかけると、被告人は
始めてじゃない事を述べた。
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検察は、刺すなら刺せよ
という言葉が、そろそろ
ケンカを終わりにしよう
という被害者のサインと考えた。
それなのに被告人が
左胸を刺した。
裁判で浮かび上がった
真相は、事件当日に
いつものように寝室に
包丁を準備した夫が、
妻を呼びつけケンカ。
そこまではいつもの
流れだったが、事件に
至ったのは、
お前とはもう別れる
という夫の一言。
いつものシナリオにない
言葉が事件をうんでいた。
夫に捨てられたくないという
願いで、この事件は妻が
暴力夫と離れたくて殺した
のではなく、夫と離れたくない
から起きたものだったそうだ。
裁判所が下した結論は、
”殺意あり”
夫の心無い一言が起こした
事件だったようだ。
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北尾さんは、裁判の中には
命に別状のない人情話も
存在し、検察・弁護人・裁判官や
聞いている傍聴席の人も
応援する形となって、
立ち直って欲しいという
雰囲気になることもあるようです。