今回は10月10日放送の

ビーバップ!ハイヒール

関西地方の隠れた名建築

の回を振り返って

みたいと思います。

 

 

関西には世界遺産クラスの

素晴らしい建築が数多くあり、

多くの人は街に埋もれたその価値に

気付いてはいないと、建築史家の

倉方俊輔先生はいう。

 

関西の建築について多くの本を

執筆し、街の隠れた名建築を

巡るイベントも主宰されている。

 

 

 

神戸・大阪・京都レトロ建築さんぽ
倉方 俊輔
エクスナレッジ (2019-05-23)
売り上げランキング: 104,371

 

 

 

   

Sponsored Links

   

 

 

 

関西絶景建築

 

第2位 ビジネス街にある

謎の芸術作品

 

堺筋本町 交差点の南西側の道で

ふと上を見上げると、

オブジェのようなものがある。

 

そこは、大阪商工信用金庫 本店

 

高さ12m 幅18m

 

 

 

 

 

元々この場所は、繊維企業のビルが建っていたが、

2012年に信用金庫が土地を買い取り、

ビルは建て替えられることに。

 

そして職員が屋上を確認すると、

旧ビルに放置されていたボイラーや

配管に隠れて雑に扱われていた

レリーフがあった。

 

この時は誰もレリーフの価値を知らず、

新本店ビルの建設会議でレリーフが

損傷や老朽化が激しく移設も難しいため

廃棄という形で進められようとしていた。

 

ところが、新本店ビルの設計を任された

世界的建築家の安藤忠雄さんが、

このレリーフは「日本のガウディ」

今井兼次の作品でこれを破棄するなんて

とんでもないと異を唱えた。

 

信用金庫の片桐会長もこの作品を

捨てる訳にはいかない、古き良きものを

現代に継承することを決めた。

 

こうして2017年、安藤忠雄によって

設計された本店ビルが完成し、

ビル横の空間に復元再生された

レリーフが置かれる事になった。

 

このレリーフのデザインは、

元々あった旧ビルのテナントが

繊維企業だった事から糸車を

モチーフにしたといわれているようです。

 

背景のモザイクは、その糸車から

つくられた織物を表現している。

 

 

   

Sponsored Links

   

 

 

第1位 世界を巡る・・・

贅の限りを尽くした洋館

 

京都四条通の八坂神社の通りを

曲がって丸山公園沿いの道を

走ると、洋風建築が現れる。

 

丸山公園の枝垂れ桜の

隣にあるのが、長楽館

 

旧ダイニングルームには、

屋根の漆喰が見事な

イギリス・ヴィクトリア調の

ネオ・クラシック様式。

 

シャンデリアは、バカラの

クリスタルで、迎賓の間は、

フランス・ロココ様式を取り入れ、

壁画には世界中の名所が描かれている。

 

この館の名付け親は、伊藤博文

 

長楽館の由来は、伊藤博文

詠んだうたからとられたという。

 

長楽館を造った男は、村井吉兵衛

 

 

明治時代にたばこの行商をしていた

村井は、一冊の本とであった。

 

当時「たばこ」といえばキセルを

使うものだったが、アメリカでは

紙たばこが流行っていたのをみた

村井は、キセルの要らないたばこは

大儲け出来るはずだと思った。

 

その結果、紙たばこは大ヒットし、

日本で最もたばこを売る

「たばこ王」になった。

 

しかし当時の政府は、

日露戦争に備える資金源として

たばこ産業を無理やり

国営化にした。

 

これに村井は、従えざる得なかったが

補償金として現在の価値で約1000億円を

手にし、その資金で銀行業を始め、

海外からVIPを招くため、贅の限りを

尽くして長楽館を建設した。

 

伊藤博文だけでなく、国内外から多くの

来客を迎えたこの場所は現在、

レストランとして楽しむ事が

できるそうです。

 

 

   

Sponsored Links