今回は2月25日放送の
ETV特集
ルポ 死亡退院
~精神医療・闇の実態~
を振り返ってみます。
その日に相原弁護士は
退院に向けた準備を始めた。
滝山病院の過去10年分の
患者のリスト1,498人。
負担を抱えきれなくなった家族、
合併症の治療が出来ない精神科病院。
そして、生活保護行政・患者たちは
様々な成り行きで、滝山病院に
入院してきた。
退院の理由は死亡。
入手したリストには、
死亡退院は1,174人。
全体の78%にも達していた。
川﨑さんは去年7月、
滝山病院に入院していた
夫を亡くした。
タクシードライバーで
糖尿病を患い、人工透析を
受けていたという。
認知症が進み、
介護が困難になった時、
通っていた病院から
紹介されたのが
滝山病院だった。
カルテには、腰に大きな
褥瘡が出来ていたことが
記されていた。
褥瘡は2週間で拡大、
皮膚が壊死し、
内部の組織が
剥き出しになっていた。
褥瘡ができると、ウイルスや
細菌に感染しやすくなる。
川﨑さんの夫は発熱・肺炎など、
様々な症状が出ていた。
しかし、コロナ禍で家族は
面会出来なくなっていた。
一昨年の12月、病院から
急を知らせる連絡が入る。
治療をやめて下さいと家族は
院長に行ったが、カルテには
昇圧剤や栄養剤などの多くの薬が
1ヶ月以上にわたり、投与され続けて
いたことが記録されていたそうです。
日本最大の精神科病院で
内科部長を務めた小野医師は、
普通の精神科病院ですと、
到底こういう治療は出来ないと
思います。
寿命がいたずらに延びる訳です。
寿命は確かに延びているんだけども、
根本的には病気は良くなっていない。
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ご家族も希望されてないと
いうことなので、何のための
治療だったのかということに
残念ながらなってしまうのでは。
治療が続けられること1ヶ月半、
去年の一月に息を引き取りました。
遺体を回収しに行った時に
病院の裏に安置されてて、
物置きの所に案内されて、もう
人として扱っているような
状態じゃなかったと話す遺族。
滝山病院はICU施設を備えた
精神科病院として、治療の難しい
合併症のある患者を優先的に
受け入れることを標榜してきた。
今から22年前の2001年、
埼玉県にあった朝倉病院で
40人ほどの入院患者が
不審な死を遂げるという
事件があった。
患者の体を違法に拘束。
過剰な栄養点滴など、
必要のない治療を行い、
診療報酬を不正に
得ていたことが明らかになった。
当時の朝倉病院のスタッフに
話しを聞くと、異常だなと思うよ。
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同じような注射ずらっと並んで
20人、30人のIVH(中心静脈栄養)
というのは、ちょっと異常だね。
朝倉先生がきてから
はじまったんだから、
何人くらい亡くなったんだ
ろうね。
自分の尊厳を何も全部失って、
ただ抜け殻だけがそこに
いるようなね。
事件後、病院は事実上
廃院となり、院長は保険医の
資格を取り消された。
この朝倉病院で院長を務めていた
人物 朝倉重延が滝山病院の院長。
病院は番組に対し、調査機関や
行政の調査に協力しており、
その中で真相が明らかになると思う
と、回答した。
法律では、保険医の資格は
5年で再申請が可能。
ただし、厚生労働大臣が
「著しく不適当」と
認めた場合などには
登録ができません。
再び再登録されていた
滝山病院の院長。
厚生労働省に尋ねてみると、
個別の事案については
お答えしかねます、とのこと。
滝山病院に7年間、
入院していた河合さんは
去年12月に相原さんの尽力で、
転院先が見つかった。
相原さんは河合さんが、
生きたいように生きられる
場所に行って、そこでゆっくり
みんなで考えたらいいかなと
思うんですと語った。
河合さんは無事、
転院した。
上記の記事で2006年に再登録
とのことなので、同年の
厚生労働大臣を調べてみると、
川崎二郎と産む機械発言で
問題になった柳澤伯男だった。
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