今回は6月29日放送の

ETV特集 

死亡退院

さらなる闇

を振り返ってみます。

 

 

前文

 

 

八尋弁護士は、病院の事故とか

人権侵害を検証する時に医療に

関わらないということは、

ありえないと思うんです。

 

見方によっては虐待であるか、

虐待でないかというのを

仕分けする時には、

医療の適正さ 保護の適正さと

いうものを前面に出てくる訳で

そこを外して物事が良い悪い

という話しはとてもできない。

 

医療調べないで、

何調べるんですかね?

という。

 

 

病院スタッフによると、

1Bは濃厚治療する病棟で、

患者さんが具合悪くなると

すぐ、1Bへ運ぶってことが

暗黙で、それはみんな

心得ている。

 

院長が運べと言って、

ICUみたいに人工呼吸器を

つけたり、濃厚な治療をする。

 

濃厚治療するんだから、

お金にもなる。

 

公表された第三者委員会の

報告書の元となった文書を入手。

 

「厳秘」とされたその中には、

病院経営をめぐる情報が

記されており、2021年度の

院長の報酬は6,320万円。

 

前の年から病院の収入が

減る中、院長の報酬は増え、

経常利益の337%に達していた。

 

 

   

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滝山病院の朝倉重延院長は

今から23年前、40人程が

不審な死を遂げた

朝倉病院の院長。

 

患者の身体を違法に拘束。

 

過剰な栄養点滴などの

必要のない治療を行い、

診療報酬を不正に

得ていた事も明らかになった。

 

事件後、朝倉病院は

事実上の廃院に。

 

院長は保険医の四角を

取り消されたが、

その後、保険医の

資格を再取得。

 

5年前に親の跡を継ぎ、

滝山病院の院長に就任。

 

滝山病院に取材を申し込んだ

ところ、回答があった。

 

当院では他院での対応困難な

身体合併症患者高齢の患者

引き受けている。

 

引き続き、適切な医療に

努めていきたい。

 

個々の患者の治療過程や

運営 経営に関する事項に

ついては回答を差し控える。

 

 

 

不適切な医療行為が疑われる場合、

病院の調査は行われないのか?

 

厚生労働省は、医療行為については

高度な専門性に基づく医師の裁量の

範囲内で実施されることが基本であり、

一律の規制は行っていない。

 

医療法上の義務等の違反については

地方自治体が指導・監督などを

行うと回答した。

 

康昭課長は、東京都は医療法や

精神保健福祉法など、法令に

基づく病院の適正な管理・運営

について確認するため、立入検査を

実施しています。

 

例えば、法令違反がある時には

改善のために必要な指導も

行っています。

 

一般論としてですけども、

個別の診療行為については

専門職としての医師が医学的な

知識や技術に基づき行っている

ものと認識しております。

 

 

   

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数多くの医療事故で

検証委員を務め、

再発防止に取り組んでいる

医療安全の第一人者の

長尾医師は、行政としての

顕著な異常が見て取れるまでは

動きにくいんじゃないかなという

気持ちはするんですよね。

 

病院のなかでの自浄制という

ものに期待して、病院の

中から改善を図るというような

制度の立てつけになっているので、

その辺りの隠れ蓑というと言葉

悪いですけども、ある種の

方便として、そういった外部

からの介入を近寄らせないと

いうのが距離を保つといった

ような文化が一定の病院には

生まれうる。

 

これは、医療の抱えている

根深い問題だと思います。

 

疑義がメディアとか、

通報といったところで

もし端緒が把握されたので

あれば、行政は強い権限を

持って、しっかりと調査・

指導介入といったところを

踏み込みやすくするといった

仕組み作りがいるのではないか、

非常に閉じた集団の中で、

密室でですね、わかりにくい

治療が行われ、しかもそれが

点検できない・把握もできない

といったことは国民にとって

極めて不幸なことだと

思いますので、どれだけ透明性を

維持できるかにかかってるんじゃ

ないかと思います。

 

事件から1年4ヵ月、

滝山病院からの転退院支援は今、

市町村が主体となって

進められている。

 

今年1月に朝倉院長は

辞任することを発表。

 

しかし、後任が見つからない

として、今もその職に

留まっている。

 

滝山病院には新たな

患者も増え、57人が

入院している。

 

社会に届かぬ患者たちの声。

 

精神医療をめぐる問題は、

私たち社会の写し鏡だと、

弁護士の八尋さんは指摘する。

 

 

   

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